全く確信はないが、あの二人は絶対死なないような気がしていたのだ。気がしていただけなのかもしれない。

「あと…たった十四人っすね…」

   ガサッ!

 小さく呟いた瞬間、背後で物音が聞こえた。慌てて振り返ると、そこには見慣れた姿があった。

「さ…猿野くん!」
「!?子津…か……?」

 気付かれた為か、踵を返して逃げようとした彼を呼び止めた。逃げるのをやめた猿野は立ち止まり、月明かりのない真暗闇の中で目を凝らし、子津を確認した。

「…子津……」

 愛しい人との再会の為か、子津の瞳から止め処なく涙が溢れ出てきていた。

   そんな彼があまりにも愛おしくて。

 優しく、しかし強く抱きしめた。

「…悪かったな。淋しい思いさせて……」
「猿野くん……!」

 二人は暫く、抱き合ったまま、再会の喜びを感じていた。

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